投稿日時:2014-10-03 11:45 AM

「ITふれあいカフェ肝付」オープン –ニーズ調査・UI検証・共同開発事業を本格始動

 2014年10月1日、ITふれあいカフェ2つ目の拠点となる「ITふれあいカフェ肝付」(鹿児島県肝付町)がオープンしました。今回、鹿児島での受け入れ先となってもらったNPO法人きもつき情報化推進センターが開設したコミュニティスペース「あえる@きもつき」で、毎週火曜・水曜・木曜日の10-15時に開いています。

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 オープニングイベントには地元の高齢者20名超にお集まりいただき、メインはiPad写真講座。東京の事務所で待機した先生役の本田とはビデオ通話(映像はハングアウト、音声はFacetimeオーディオ通話)で結び、徳島の「ITふれあいカフェ美波」と3箇所を繋ぎました。

 参加者が撮った写真は、事前に設定したiCloudの共有ストリームに投稿。東京にいる本田の端末にもどんどん写真が表示されていったようです。冒頭の写真は、本田のアドバイスで写真をピンチアウトしてトリミングを実践していたおじいちゃんの図。フルーツの瑞々しさが引き立ってますね。次回はこういう編集もタブレットでやってみましょうという本田の提案で締めくくりました。ちなみに、端末がiOSに限定されていたからこそですが、iCloudの共有ストリームはこうした講習会には最適です。

テーブル

 ITふれあいカフェ肝付のテーブルは、会議机、スチールデスク、木の丸テーブルをあちこちから見つけて再利用しています。木の丸テーブルは、1994年に閉校された有明中学校(旧高山町・現肝付町)で使われていたテーブル。私の父親が今から25年程前に校長をしていた学校にあったものです。

 すべてがたからのやまです。NPOの隅のスペース、職員の隙間時間、高齢者のエネルギー、光ケーブル(徳島同様、肝付でも数年前に町内全域に敷設完了)、それらを組み合わせると「未来を語れる場」ができるのです。オープン後の懇親会で、20代から70代が一緒に『未来を語る』様子が印象的でした。

多拠点化と次の事業展開

 2拠点目を展開して、やはりどこの高齢者もエネルギーに満ちていることが確信できました。その力を社会参画に結び付けたいと思います。徳島のタブレット楽団の動画に思わず歓声が上がりました。自分たちでもやってみたいと。私が自分の家庭でのLINEのやりとりを披露すると、食い入るように見て、熱心に話を聞いていました。一方、それぞれの地域で同じ課題を抱えていることも改めて分かりました。そういう課題は横で連携して解決してゆくのが早道です。

 肝付ではさっそく、「地域で使うものは地域で創る」ということを始めたいと思います。11月には高齢者を交えたアイディアソンを企画中です。

 ITふれあいカフェは年内さらに開設される予定です。こうして、調査・開発の土壌が整ってきましたので、ニーズ調査やUI検証事業を本格的に進めていきます。そこでβ版的調査を引き受けます。私たちも、制作側が高齢者の何を知りたいのか知る必要があるからです。高齢者向けにヒアリングしたい企業さん、高齢者の声を聞きたい製品など、まずは段階的にすすめていきますので、お声掛けください。

あえる@きもつき
893-1206 鹿児島県肝属郡肝付町前田3507-2
「ITふれあいカフェ」:平日10-15時(毎週 火曜・水曜・木曜)

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