投稿日時:2014-07-09 5:00 PM

徳島初?のマッピングパーティーは親子がゲーム感覚で街歩き!

津田の地図OSMコミュニティの皆さんの事前の協力で非常に充実した津田地区のOSM

執筆者:笹田可枝(株式会社たからのやま・コミュニティーマネージャー オープンデータ事業担当)

【開催概要】
日時:2014年6月28日(土) 13:30~16:00
場所:津田みどり第一学童保育クラブ(徳島市)
対象:小学校3年生以上の子どもとその保護者募集人員:10組(20人程度)
構成:マッピングパーティーのルールを説明後、子ども達が”今日の指令”書を持ち街歩き、集合場所へ戻ってから成果の発表。
講師:飯田哲氏(一般社団法人オープンストリートマップ・ファウンデーション・ジャパン)、若狭正生氏(OSGeo財団)
主催:株式会社たからのやま 徳島県オープンデータ・ビッグデータ利活用事業「つなげるでぇ〜た・とくしま」

◆開催の前に…企画と調整の話

 弊社は徳島県のオープンデータ・ビッグデータ利活用事業を請け負っているのですが、第二弾のイベントでは、より一般の人々にオープンデータに触れてもらう、関心を持ってもらうことが目的でした。

 実は徳島県は、既に先行してデータカタログサイトのベータ版をオープンさせています。しかし、一口にオープンデータと言っても、行政が一定の基準に従ってデータを公開することだけではありませんし、これは徳島県に限りませんが、データの公開だけでは市民にその意味や意義が伝わらないことも事実です。

 社内の企画ミーティングで出たのが、「マッピングパーティー」でした。これは、地図版Wikipediaとも呼ばれるオープンストリートマップ(OSM)の制作を一緒に行うイベントのことです。詳細は専門家に譲りますが、OSMはGoogleマップとは違い、二次利用がとてもしやすい地図で、これもまたオープンデータの一つと言えるのです。

・「オープンデータに馴染みの薄い地域市民を巻き込んでマッピングパーティーを開催したい」
・「終わってみたら“これがオープンほにゃららって言うんだ”くらいの認識で出来るイベントを」
・「初めてのマッピングイベントは、こじんまりと親子10組くらいで」
と大枠が決まりました。

 さて、どことつながれば楽しく開催出来るか?と思案する中、“オープンデータ”、“マッピングパーティー”に興味を持ってくれた“チルドリン徳島”代表の野田さんとコラボで企画を進める事になりました。場所の選定は、野田さんのお子さんが通っている津田小学校近辺が防災意識も高く、保護者の方も興味を持ってくれるはずという推薦で決めました。

 弊社はこれでも地元のテレビや新聞には出過ぎなくらい露出しているのですが、無名のベンチャー企業が地域や学童を巻き込むに当たっては、少し工夫を凝らしました。

 まず、小学校全体を相手にするには、先方の意思決定に時間がかかるため、学童(学童保育クラブ)に照準を絞りました。弊社が県のオープンデータ利活用事業を行っている会社である(つまり怪しい会社ではない)ことを示す資料や、マッピングパーティーやイベントの概要説明を作り、学童の先生や運営に関わる方々に野田さんと2人で説明に回り、理解を取り付けることに成功します。

 開催日までにシミュレーションとして実際に2回、白地図とスマホを片手に回りました。メモを取りスマホで写真を撮りながらウロウロする私は怪しい人に見えたかも…。

◆子どもたちに安心して楽しんでもらうための工夫

探検地図
当日子どもたちに持ってもらった「探検地図」

 もう一つ重要な事があります。それは、災害・防災は大人にとっては意義が簡単に理解できますが、子どもたちを飽きさせないようにすること。そのためまず、今回のために弊社のデザイナー・海老名が「探検地図」と題した白地図を用意しました。

 タスクは極力単純化しました。子ども達はルートを歩きながら、「わくわく」「あぶない」「すてき」「ヒミツ」「その他」の5つのポイントを探しながら歩いて行き、白地図に入力してもらいました。

 また、子どもを含んだ屋外での街歩きイベントなので、もしもの為のレクレーション保険にも加入しました。
●1日だけのレクレーション
●親子10組プラススタッフで20名以上
●保険料が低価格で
●出来れば端数が出ない
の条件で見積もってもらい、参加者の負担が親子合わせて100円でそこそこの補償がつけられました。

◆街歩きスタート!

 梅雨時期の開催で心配されたお天気も、お天気女神・弊社社長奥田のジンクスが働き、暑いくらいの晴れ模様。当日は、強力な助っ人として東京から2名の講師、飯田哲さん(一般社団法人オープンストリートマップ・ファウンデーション・ジャパン)と若狭正生さん(OSGeo財団)をお呼びし、注意事項や楽しみ方を説明してもらいました。

 学童から小学校までの災害時の避難経路と普段学校から学童へ通う道を親子で周り、子どもの目線で危ないポイントや楽しいポイントを地図に書き込みながら歩きます。気になるポイントでお母さんに写真を撮ってもらったり、立ち止まってメモを取ったり…。

DSC00696

 津田地区は高い建物が少なく海も近いので、防災に熱心な地区。中学校の前には地域の人に見てもらえるように大きな防災マップが展示されています。子ども達も関心を持って写真撮影やメモを取っていました。

 折り返し地点の小学校では”偽かめさぶろう”から、かめさぶろうステッカーをゲットします。このステッカーを見せると参加賞がもらえる仕組み。小学校から学童までは”偽かめさぶろう”と一緒に歩きました。

 約1時間の街歩きの後は、学童の2階で白地図に書きこんだポイントをひとつずつ発表です。みんな恥ずかしがりながらも一生懸命に発表してくれました。

・車1台しか通れない細い道が危なかった…
・歩行者用の信号が見えづらかった…
・信号の無い横断歩道が危なかった…

など、発表してくれる子ども達、「この地図だとどこかな?」と質問すると子ども達、保護者、講師みんなでポイントを特定します。保護者にとっては普段、子ども達がどんな場所を歩き、どんな危険が潜んでいるかなどの新しい発見もあったようです。

 「みんなが今日歩いたこの地図が、世界中の人から見られるようになるんだよ」と言いながら、講師の飯田さん、若狭さん、弊社本田が、みんなが見つけたポイントをOSMに追加して行きます。

 みんなの見つけたポイントが少しの時間ですぐに地図に反映され、「おー」と言う声も。

 OpenStreetMapって言葉を知らなくても、みんなで自分の街の地図を世界に発信出来る。そんな新しい体験を楽しんでもらえたかな?今回参加してくれた子ども達がお友達に「こんな地図もある」って話してくれると嬉しいなと思います。

 子どもたちからは、「今度はいつやるの?」とか、今回津田地区以外から参加された保護者の方からは、自分の地域でも開催したいという声が聞けたのが何よりでした。ご協力くださったみな様、本当にありがとうございました!(^_^)!

※「探検地図」が欲しいとか、子どもを対象にしたマッピングパーティーを開催したい人などいらっしゃいましたら、お気軽にお問い合わせ下さい。
※この模様は徳島新聞6/30朝刊にも掲載されました。

発表中発表の様子。写真左から、講師の飯田さん・弊社本田。中央で座って(間違った方向を)指さしているのが若狭さん。