OSMを使ってデジタルでアナログな写真地図ができました
(この記事の前編はこちら) 今回のマッピングパーティーでは、子どもたちに写真を撮ってもらっていました。これをどうやってOSM(OpenStreetMap)と連携させたり、オープンデータ的に扱ったりするかというのが、事前からの大きな課題でした。
地図に写真をといえばGoogleMapsが定番ですが、今回は意地でもオープンデータ的にいきたいのです。実は、Foursquare、Pinterest、Flickrといった著名サービスも使っているOSM。しかし、これらのサービスが使っている地図は更新頻度が低いのか、特に日本に関しては情報量の少ない地図になっており残念なことに。
講師の先生方にも相談しましたが、最新の更新作業が反映されたOSMを使って何枚もの写真を簡単に載せられるサービスは、現在は存在しない模様。というわけで、今回はデジタルで2通り、アナログで1通りの方法を実践しました。まずは、GoogleMaps上に写真をプロットしたものとFlickrにアップした写真を地図上にプロット。
更に細かいことを言うと、本来は撮影時に位置情報が付いた写真をもらう予定が、スマホの設定のせいか、撮影時あるいはメール送信の時点で(プライバシー保護の関係か?)位置情報が消されていたようです。これは運営上の確認ミスでした。そのため、記憶や、子どもたちが書いた「探検地図」の言葉を手がかりに位置を合わせていきました。
オンラインで写真の位置を指定した後は、デジタルだけどもう少しアナログな作業。一人一人の子どもが当日書き込んでくれた「探検地図」をデジタル化したものの上に、それぞれの子どもが撮った写真を合成していきました。この作業は時間があれば、現場でプリントアウトし、糊で貼り付けても面白かったかも。
この下にある8枚の探検地図。とっておきの1枚を送ってくれた子もいれば、10枚以上もの写真で地図が埋め尽くされた子も。津波の被害が想定されるエリアですが、それ以外にも子どもたちからは信号や歩道の危険箇所の指摘が数多く出てきました。大人は既に知っていることかもしれませんが、子どもたちから改めてこうした声が上がると、その重要性も再認識できるのではないでしょうか。